歴史ラブロマンス 火の鳥『ヤマト編』で学んだ幸せな死に方

マンガタリライターじょにすけです。

今回は、全12回に渡ってお送りする長編大作漫画「火の鳥」連載シリーズの第3話をお届けします。

※そもそも「火の鳥」ってどんな漫画なの?という方は、まずはこちらをご覧ください。

「火の鳥」はどんな漫画なのか?基本情報・あらすじを徹底解説

 

今回とりあげる『ヤマト編』は、「火の鳥」のエンディングが描かれた『未来編』の次につくられた3編目の作品です。そして、物語としては、最初に描かれた『黎明編』の続編にあたるストーリーです。

前作で「火の鳥」衝撃のラストを描ききってしまったのち…

  • ここから、物語はどう繋がっていくのか?
  • 手塚先生はどんなメッセージを込めて描いていったのか?

読んだ人たちの感想とともに、『ヤマト編』に込められた手塚治虫先生の想い、メッセージに迫っていきたいと思います。

どうぞお楽しみください!

 

1. 『ヤマト編』基本情報

まずは、『ヤマト編』をおさらいしていきますねー。

火の鳥 3 ヤマト・宇宙編 (GAMANGA BOOKS)

 

・前作『未来編』の反動!? コメディ要素満載の作風

前作『未来編』で、重厚で壮大すぎたラストを描ききった解放感なのか?それとも、僕たち読者の精神面への配慮なのか?理由は定かではないですが、、

今作『ヤマト編』は出だしから、これでもか!ってぐらい手塚治虫ギャグ連発でした。笑

もともと手塚作品と言えば、こういったクスッと笑える小ネタがふんだんに盛り込まれてるんですけど、思えば『未来編』は、まったく笑えない内容でしたからね。。

この、途方もない絶望感を突きつけられた後にやってくる笑い。

『未来編』から『ヤマト編』への流れ(特に物語り中盤まで)は、、

“漫画で笑えることの幸せ”を噛み締めながら読み進められることと思います。

至福のひとときです。笑

まだ読んでない人は、ぜひ味わってみてくださいねー。

 

・あらすじ “奈良古墳時代の歴史ラブロマンス”

時は奈良古墳時代で、『古事記』『日本書紀』に登場する日本武尊(やまとたけるのみこと)の神話がモチーフになっている物語です。

天皇記『ヤマトタケル』| 古事記を現代語訳っていうかラノベ風にしてみた

※上記サイトでは、おもしろわかりやすく『古事記』が紹介されているので、よかったらご覧ください。

 

物語は、ヤマト国の大王が、自分の名声を後世に残すため、巨大な自分の墓(古墳)や、自分に都合のいい歴史書をつくらせようと躍起になっています。

『火の鳥 ヤマト編』角川ハードカバー版より

そんな大王に対して、物語の主人公で、大王の息子であるヤマト・オグナ(後のヤマト・タケル)は、住民のリーダーとして反発しています。

一方、『黎明編』のラストシーンで、断崖絶壁の岩山を登りきったタケルは、ヤマタイ国に滅ぼされたクマソを再建。

そして、その約80年後、、

クマソ国の長である川上タケルは、ヤマトの大王がつくらせているデタラメな歴史書ではなく、真実の歴史書をつくることに使命を燃やしています。

『火の鳥 ヤマト編』角川ハードカバー版より

大王は、自分にとって都合の悪い歴史書を川上タケルが書いていることを知り、川上タケルを殺すよう命じました。

命を受けたオグナは、2人のお供を引き連れ、クマソへ向かいます。

そこでオグナは、川上タケルの妹カジカと出会い、2人は惹かれ合うように…。

『火の鳥 ヤマト編』角川ハードカバー版より

川上タケルを殺しにやってきたオグナと、殺しに来たことを知っていてオグナを迎え入れた川上タケルも、お互いを認め合う関係になっていきます。

そんな中オグナは、クマソの守り神とされていた火の鳥の存在を知ることになります。

そして、火の鳥の生き血があれば、大王が死んだ時、古墳に一緒に生き埋めにされる人たちを助けることができる!と信じて、火の鳥に近づいていきます…

『火の鳥 ヤマト編』角川ハードカバー版より

 

『ヤマト編』は、このような展開で進んでいく…

  • オグナとカジカのラブストーリー
  • 川上タケルたちと交流を深めるうちに芽生えたクマソ国への愛と、故郷ヤマト国にいる人たちへの愛の狭間で揺れ動くオグナの葛藤

が描かれた歴史ラブロマンスです。

 

2. 読んだ人たちの感想

それでは、『ヤマト編』を実際に読んだ人たちの感想をご紹介しますね。

https://twitter.com/takokyun/status/878758607604535296

おてんばツンデレガールのカジカは、たしかにかわいいです。

『火の鳥 ヤマト編』角川ハードカバー版より

大変そうですけど。笑

愛しさと、切なさと、面白さがたまらない名作だと言うことがよくわかりますね。笑

 

3. 僕たちが手塚治虫から受けとったメッセージ

ここからは、『ヤマト編』に込められた手塚先生のメッセージに迫っていきたいと思います。

 

その1 ユニークな歴史の捉え方

奈良県明日香村の石舞台古墳

写真はWikipedia:石舞台古墳より引用

物語は、実在する1つの古墳をもとにつくられています。

そして、こう始まりました。

奈良県明日香村に 石舞台古墳と呼ばれる できそこないの墓のあとがあります

なぜか むき出しになって さらされているのです

…なぜ こんな中途ハンパな墓があるのでしょう?

もしかしたら ここに埋葬された王さまに いろいろ家庭の事情があったのかも……

ひとつ……こういう物語はいかがでしょうか?

火の鳥『ヤマト編』角川ハードカバー版より引用

はじめに、実在する1つの古墳から発想を得てつくられた手塚先生の想像の物語だと宣言されています。

物語が始まると…

ヤマト国の大王は、自分に都合のいいデタラメな歴史書をつくり、クマソの川上タケルは真実の歴史書を残そうとしていて、、

物語中盤では、こんな記述があります。

ヤマト王朝の古事記とか日本書紀なんかには そういうわけでクマソを未開人あつかいしたり悪人みたいに書いてある

当時のクマソの記録を書き残したとしたら 古代日本の歴史は変わっていたかもしれない

つまり……歴史とはあらゆる角度からあらゆる人間の側から調べなければ ほんとのことはわからないものなのである

火の鳥『ヤマト編』角川ハードカバー版より引用

 

この『ヤマト編』から僕たちが学べることは、歴史も、1人ひとりの人生も、1つの答えに囚われるんじゃなくて…

もっと想像力を働かせよう。

ということだと思うんです。

1つひとつの出来事・現実を、いろんな角度からよく観察した上で、そこから発想を得て、、

1人1人の面白い物語を描いていこうよ。

さぁ目を覚ますんだ!

僕には、そんな手塚先生からの魂のメッセージが聞こえてきました。笑

ありがとうございます。そして、おはようございます。

おはようございます。

 

その2 なんのため誰のために生きるのか?

『ヤマト編』の1人ひとりのキャラクターに焦点を当てると、カッコよく生きている人物が登場しています。

特に、、

  • 主人公のヤマト・オグナ(後のヤマト・タケル
  • クマソ国王の川上タケル

は、本物の男前でした。

『火の鳥 ヤマト編』角川ハードカバー版より

 

冷静に頭をつかって無駄な争いは避け、自分の信念、守るべきもの、守りたい人たちのために戦う男

という感じで、めちゃめちゃ男前です。

カッコいいです。

 

その3 くだらない死に方、カッコよくて幸せな死に方

物語の中で、カッコいい2人とは対照的な存在として描かれていたのが、ヤマト国の大王でした。

『火の鳥 ヤマト編』角川ハードカバー版より

自分の名声を後世に残したい。その一心で、デタラメな歴史書や、墓づくりのために生きた人生ってなんだったんだ?なんてくだらない人生だったんだ!と後悔しながら死んでいく。

その死に様は、ほんとに哀れでした。

やっぱり、苦しみながら死にたくはないですよね。。

『黎明編』でのヒミコの死に方とおんなじものを感じました。

そして、、

自分の守るべき人や後世の人達のために生きたタケルたち、そしてそんなタケルたちと共に愛に生きたカジカの死に様は、とてもやすらかでした。

 

『火の鳥 ヤマト編』角川ハードカバー版より

 

自分の使命を燃やし尽くした。

自分の想いを次の人に託せた。

愛する人と共に精一杯生きた。

そんなタケルとカジカたちの死に様は、ほんとに天晴です。

思わず…

我が生涯に一片の悔いなし!

「北斗の拳」ラオウのセリフが頭に浮かびました。。

きっとこんなふうに、

あー。やりきったー。って死ねたら幸せなんでしょうね。笑

 

まとめ

第3話、いかがだったでしょうか?

まとめると、『ヤマト編』で僕たちが手塚先生から受けとったメッセージは、

  • 目を開いて、よく観察した上で、想像力を働かせよう!
  • そして、なんのため、誰のために生きるのかをよく考えて
  • 命を燃やし、悔いのない人生を送ろうよ

ということでした。

 

ちなみに、、

悔いのない死に方についてもっと知りたい。ラオウのように死にたい。という人は参考になると思うので、こちらも併せてご覧ください。

親子かめはめ波に感動する理由は?ドラゴンボールの親子の物語を考察

こちらは、ドラゴンボールの悟空やベジータたちの死に様に焦点をあてて語られたユニークな視点の記事で、、あのドラゴンボールの感動が今までとはまた違ったかたちで味わえます。

 

僕も、ひとまずこの「火の鳥」連載シリーズに使命を燃やして、最後まで書き上げていきたいと思います。

次回は、2577年、未来の物語『宇宙編』

お楽しみに〜。

じょにすけ

 

 

「火の鳥」連載シリーズ

第1話:【まとめ】火の鳥『黎明編』読んだ人の感想と見どころ3選を紹介

第2話:壮大すぎる火の鳥『未来編』を何度も読み返して辿り着いた1つの答え

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じょにすけ

仕事中に堂々と漫画を読んでたい。その夢を叶えるためにマンガタリのライターになりました。僕が漫画を読んでるとき=真面目に仕事してるときなので、途中で声をかけたりしないでください。